「i」(イ)の母音は日本語の5つの母音の中で一番狭くて共鳴させやすい母音です。ですので声を共鳴させようとすると、どうしても他の母音を発音する時に紛れこみやすいのです。
 「u」の母音を発音するときに「i」が混ざり込んで「yu」(ユ)となったり、ドイツ語の「ue」(ウー・ウムラウト:ユを伸ばしたような音)にならないように留意することは重要なことなのです。

 バッハの曲の中にスケール(うろこ)という同一の母音を長く伸ばして、その中で細かな動きをする部分がよく登場してきます。このとき「a-a-a-a..」となるべきものが「ha-ha-ha-ha..」となるのに、大学時代の私は違和感を持っていました。しかしながら [h] は、文字にはならない「無声軟口蓋摩擦音」という子音の一つなのですね。色々な言語にこの子音はあって、国際音声記号では [x] と書きます。この子音ではありませんが、例えば日本語の語頭の母音は語中の母音とは違う音であって、通常は文字にならない破裂音が前に付いている、といった感じです。このような研究結果は、コンピュータの音声認識の分野で重要な仕事なのだと思います。我々はどうしても文字に引っ張られて、文字にならない子音に気づかなかったり、異なる音を同じ音だと見なしてしまいますから…

 不協和音というのは実生活ではネガティブなイメージが持たれていますが、さまざまな曲で効果的に使われている、とても美しい音なのです。同様に一般的には誤解されている言葉として「2度・3度の音程の差」というものがあります。1度というのは同音のことで(ですのでこの場合数字はゼロからでなく1からはじまることになります)、イメージする音程の差と1つずつずれることになります。2度というのが隣の(ドであればレ)音のことで C# ではありません。これも良く誤解されていることです。半音の音程差は全音の半分になることになります。

 高校の時ブラスバンドをやっている友人が管楽器のパートを3つに分けた場合、一番上のトップパートは音域の広い人が、セカンドパートは耳のいい、他人の音をきちんと聞くことのできる人が、サードパートは音量の大きな人が担当するのだ、と言っていました。
 ちょっと話は、ずれるのですが、野球のセカンドも素人野球ではあまり重視されるポジションではありませんが、高校野球以上の野球チームでは、複雑で多彩な動きをこなすことができる、チームで一番頭が良くて守備の上手い人によって担当されるようになります。

 

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