「こどものための合唱組曲 チコタン〜ぼくのおよめさん」という歌があります。私も小学生の時、住んでいた岩手県盛岡市に沿岸部(たぶん大船渡か陸前高田)から少年少女合唱団がやって来て歌っていました。そして衝撃を受けたのを覚えています。
 妻も子どもの頃、となりのクラスが練習するのを聴いていて「かわいい曲だなあ」と思っていたのですが、そのクラスの友達に「でもあの曲、最後にチコタン交通事故で死ぬねんで。」と言われ、「え!何で死ぬん?嘘やろ?」とショックを受けたそうです。有名なトラウマ・ソングとなっています。
 先日私の子どもがコンサートで「チコタン」を歌っているのを、ほぼ30年ぶりに聴きました。1曲目の「なんでかな?」は、やはりかわいらしい良い曲だなと思いました。

 話はちょっと変わりますが、私自身、以前合唱をやっていて、パートはテノールでした。私自身がテノールであったせいかも分かりませんが、ソプラノ・アルト・バスの声は良い合唱団なら似通ってくるような気がするのですが、テノールには明確な合唱団の個性が表れるように思います。
 私は、私自身も研究が忙しくなる4回生までの期間在籍していたのですが、合唱団「京都エコー」のテノールの声が大好きです。youtubeやニコニコ動画などで一部の演奏を聴くことができますので、もし興味のある人がいたら聴いてみて下さい。シューマンの「嵐」という曲は私も歌っています。

 音楽指揮者の仕事というのは腕を振ってリズム取りをすることだ、と考えているかも知れませんが、そうではなくて、音こそ出しませんが、指揮者が音楽の主体となっている、指揮者が音楽の演奏をしている、のだと思います。「のだめカンタービレ」の千秋せんぱいのイメージです。ただしこの話には多少脚色が入っていて、良い指揮者はめったにあんな風に他の演奏者を怒鳴ったりはしません。話はちょっと脱線するのですが、「のだめカンタービレ」のドラマは「男女7人秋物語」や「東京ラブ・ストーリー」と並んで、今までに放送されたドラマの中で5本の指に入る大傑作だと私は思います。

 研究の世界でもPI (principal investigator) という言葉があります。研究を主宰する人という意味です。例えば、抗体遺伝子の体細胞組み換えの仕事を実際に手を動かして実験したのは、利根川進先生の研究室にいたポスドクだったかもしれませんが、この仕事は利根川進の研究成果として世界中の人が認めています。このポスドクの方も素晴らしい研究をしたので、今ではどこかで立派なPIになっていることと思います。
 PIは研究テーマを考え、研究室を運営し、研究資金を獲得してきます。私自身は研究室を主宰していたわけではありませんが、2008年にサイエンスに載った論文(一番心に強く残る論文)では corresponding author の1人にしてもらえました。そうして下さった澤田先生に心から感謝したいと思います。

 

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